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なにげない一日を、トクベツな日に ~「MID DAY」誕生~

なにげない一日を、トクベツな日に ~「MID DAY」誕生~

デザインはモノじゃない。

「Tokyo Midtown Award 2013」グランプリ受賞作品「MID DAY」の誕生秘話を、デザインユニット「ビバーク」の稻田尊久に聞いた。

――去るデザインコンペの応募作品の中でも、「モノ」ではない作品は珍しかったですよね。そもそもなぜ、「日」を作品テーマにしようと思ったのでしょう?

稻田
 「真ん中」という作品課題のもと、最初はやはり「モノ」を軸に考えていましたが、メンバーで話し合いを重ねる中で「モノではない方向もあるよね」ということになったんです。ビバークのメンバーは、グラフィックデザイナー3人とウェブデザイナー1人、普段はそれぞれフリーランスとして活動をしています。個人では偏狭になりがちなアイデアも、4人が集えば広がり、精度を高めることもできる。ユニット活動の中で僕らが目指しているのは、今まで世の中になかったような面白いことを見つけ、それを作品で表現することなんです。この活動テーマが、今回の「MID DAY」を生み出す、ひとつのきっかけにもなっていると思います。世の中には、まだ誰も考えついていないような真ん中があるはず――思考を繰り返すなかで、頭に浮かんできたのが「真ん中バースデー」(彼氏と彼女の誕生日の真ん中を祝う)でした。「形化されていない真ん中も面白いな」とヒントを得て、そこからさらにアイデアを絞り、結果として、1年の真ん中を祝う「MID DAY」というテーマが誕生したわけです。これは、アワードの審査員の先生方もよくおっしゃっている言葉ですが、「デザインはモノじゃない」と。もちろん「モノ」にはモノの良さがありますが、この言葉は作品に、より自由度の高いデザイン性を与えてくれたように思います。

――そこから、「日」を見える化(イベント化)するにあたり、難しかったところは?

デザイン化された「MID DAY」

デザイン化された「MID DAY」

稻田 「日」という抽象的なテーマなだけに、どこに軸を置くのかが大事になると思いました。今回の場合は、東京ミッドタウン自体が「真ん中」の街と言えるため、そこで1年の「真ん中」を祝うということをポイントに、各方面と相談しながら、「MID DAY」をイベントとして作り上げていきました。その作業に、結構な時間とエネルギーを要したことが、苦労した点かもしれません。

――今後、「MID DAY」が周知されるようになるといいですね!
稻田 今回、初開催された「MID DAY」ですが、これを機にもっと世の中に広がり、いずれは誰もが知っている日として定着してくれると嬉しいです。そしてビバークも、「まだ見ぬ面白さ」にどんどんトライしながら作品づくりに励んでいきたいです。


【bivouac (ビバーク)プロフィール】

ビバーク写真

2013年に結成された、フリーランスのデザイナー4人によるクリエイティブユニット。名前の由来は登山用語のビバーク(雨ざらしの野宿)から。

稻田尊久(いなだ たかひさ) グラフィックデザイナー

姫野恭央(ひめの やすひろ) グラフィックデザイナー

田中和行(たなか かずゆき) グラフィックデザイナー

田島史絵(たじま ふみえ) WEBデザイナー

文|松永理佐(編集部)

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