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「道化師の覚悟」 浅野忠信

映画 『私の男』

「道化師の覚悟」 浅野忠信

童心忘るるべからず

 俳優、ミュージシャン……表現者としてアクティブに活動を続ける彼を突き動かすものとは。
「撮影中にモンゴルで出会った子供たちと同じように、僕の中にも生まれたときから変わらないピュアな自分がいます。彼は、何にも左右されることなく、いつも自由で楽しんでいたい。つまりは、自分を楽しませることが最大の目的なわけです(笑)。そんな僕と一緒に遊んでくれる人がいるのであれば、とことん遊ぼうよ!楽しいことをしようぜ!という良い意味での、子供の遊び感覚のようなものを大事にしています。楽しいことがやれると思えば自ずとパワーが湧いてくるし、苦も苦には感じません」

人生にワクワクを

無題1 時に無邪気な笑顔を覗かせながら、芯ある男の精神を自らの言葉で語る彼に、最後の質問を投げかけるた――「浅野忠信にとって、俳優とは」。
「それをよく考えるんです。いろいろな言い方があると思いますが……僕は根本的に、役者は一番底辺にいる存在だと思っているんです。だって、求められれば、カメラの前で普通は人が恥じらうようなところも見せる必要があるわけで(笑)。そのくらい、何もない真っ新な状態でいなければならない。逆に言えば、何者にでもなれる状態でいなければいけない。そういう部分も含めて、僕には俳優としての覚悟があります。そんな俳優を言葉で表すとするなら、『ピエロ』。これは見え方としての役割という意味合いにおいて、例えば今日は刑事、明日は泥棒というふうに、いろいろなことができなければなりませんから。そして何より、人を楽しませられる存在でなければならない!やはり俳優は、ピエロに似ている気がしますね」
 自分がやりたいことをやりたいようにやってやる、人生の主役はいつだって俺だから。どうせやるなら、とことん楽しく、熱っぽく――「かっこいい」とは即ち、この男のことだ。


『私の男』

(c)2014「私の男」製作委員会

(c)2014「私の男」製作委員会

禁断の愛を描いた直木賞受賞のベストセラー小説が、運命のキャストにより待望の映画化

冬のオホーツク海、純白の流氷の上で起きた殺人事件。暗い北の海から逃げるように出ていく父と娘は、互いに深い喪失と、ふたりだけの濃厚な秘密をかかえていた……。

監督:熊切和嘉

原作:「私の男」(桜庭一樹/文春文庫刊)

出演:浅野忠信 二階堂ふみ 高良健吾 藤 竜也

6月14日(土)新宿ピカデリーほか全国公開

watashi-no-otoko.com

 

取材・文|松永理佐(編集部) 撮影|細谷 聡 ヘアメイク|TAKU(eight peace)

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