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「道化師の覚悟」 浅野忠信

映画 『私の男』

「道化師の覚悟」 浅野忠信

GLOBASANOLISM

無題 デビュー以来、国内外の有名監督作品への出演を重ね、近年ではハリウッドデビューを果たすなどグローバルに活躍する浅野。今後も海外映画には積極的にチャレンジしていきたいと意欲をみせる。
「僕がなぜ、それほど海外に興味があるのかといえば、ひとつにはやはり祖父がアメリカ人だったから。アメリカ(海外)映画に出演したいという思いは昔からありましたね」
 その思いを確固たるものにしたのが、映画『モンゴル』(08年日本公開)撮影中の、ある出会いだったと振り返る。
「モンゴルの何もない砂漠のような町で撮影をしていたときのこと、そこにポツリと1軒のインターネットカフェがあったんです。その町の人々の生活を窺えば、パソコンはおろかテレビすらない家が多いようだったので、現代的なスポットがあることに驚きました。そこにたくさんの子供が集まって何をしているのかと思えば、パソコンの前に噛り付いて海外映画を見ていたんです。その姿を見たときに、僕の心は決まりました。ただただ映画に出演し、見る人に楽しんでもらうこと以外にやるべきことは何もないのだと!日本はもちろん、中国、アメリカ……世界中の映画に出演したいと思っています」

浅野忠信の誕生

1 昨年、役者生活25周年を迎えた浅野は、これまでの25年、これからの25年の道のりをどのように捉えているのだろうか。
「この25年をかけて、やっと俳優としての準備が整った感じです。長い時間をかけて準備をさせてもらえたことに感謝しています。僕は10代のときにテレビドラマに出演してから、20代、30代、現在40代と、俳優としての経験を段階的に味わうことができてきました。それぞれの年代で受け取ったものは、これからの25年で存分に活かせると思っています。今、ようやく浅野忠信という俳優が出来上がり、作品を通して表現することができる。皆さんに楽しんでいただく用意ができたという意味では、むしろこれからです!」
 そんな俳優・浅野忠信には、なくてはならないパートナーが。
「バンドマン(ミュージシャン)としての浅野忠信です。実のところ、俳優業とバンド活動はどちらも10代の同時期にスタートしたんです。いつしか俳優としての知名度の方が高くなりましたが、バンドもずーっと続けているんですよ(笑)。おそらく、浅野忠信という俳優はバンド抜きではあり得ないし、つまらないはず。僕はバンドを通して人生を経験し、それが演じるすべての役に反映されているわけですから。逆に、バンド活動も俳優業に活かされている。出演作を経て得た価値観が歌詞に反映されることも多々あります。昔はあまり気が進まなかったのですが、今ではライヴのステージ上で俳優業の話もするようになりました。『こんな映画に出演して、こんな経験をして、こんな曲を作ったよ』って。僕にとってはどちらの浅野忠信も欠くことのできない大切な存在なんです」


『私の男』

(c)2014「私の男」製作委員会

(c)2014「私の男」製作委員会

禁断の愛を描いた直木賞受賞のベストセラー小説が、運命のキャストにより待望の映画化

冬のオホーツク海、純白の流氷の上で起きた殺人事件。暗い北の海から逃げるように出ていく父と娘は、互いに深い喪失と、ふたりだけの濃厚な秘密をかかえていた……。

監督:熊切和嘉

原作:「私の男」(桜庭一樹/文春文庫刊)

出演:浅野忠信 二階堂ふみ 高良健吾 藤 竜也

6月14日(土)新宿ピカデリーほか全国公開

watashi-no-otoko.com

 

取材・文|松永理佐(編集部) 撮影|細谷 聡 ヘアメイク|TAKU(eight peace)

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