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神戸市がスタートアップ支援に帆を揚げる

神戸グローバルスタートアップゲートウェイ(KGSG)開催

神戸市がスタートアップ支援に帆を揚げる

スタートアップ企業が応募したテーマは?

昨年の12月6日、神戸電子専門学校/神戸情報大学院大学ソニックホールで行われたファイナルピッチでは、ファイナリスト10チームが最終プレゼンに臨んだ。

昨年の12月6日、神戸電子専門学校/神戸情報大学院大学ソニックホールで行われたファイナルピッチでは、ファイナリスト10チームが最終プレゼンに臨んだ。

 スタートアップ支援を始めるにあたり、ITを利用してイノベーションを起こすのであればテーマは問わない、という具合で間口を広げてエントリーを受け付けました。事業分野としては、旅行・観光、教育、ファッション、飲食、ヘルスケア、道路・交通、住宅・不動産、社会起業など対象を幅広く取りました。当初はファッション都市神戸として、ライフスタイルにテーマを絞ることも検討しましたが、最終的には募集分野にフィルターを掛けませんでした。スタートアップ支援の分野で先行しているサンフランシスコを視察した際に、支援企業がスタートアップ・ユニコーン(企業価値が10億ドル以上の非上場企業)の育成を目指す一方で、社会貢献度の高いサービスの育成も同時に行っていることを知り、社会課題の解決を切り口としたエントリーにも期待したかったからです。
 KGSGファイナリストはウェディング、フード、ランジェリーというまさしく神戸らしい事業テーマから、介護タクシーマッチングといったICTを活用し高齢者の利便性を高めるサービス、外国人に人間ドックなどの医療検診情報を提供するサービスなどでした。神戸の産業と強く結びつき、社会課題の解決を図るテーマが多く、公募で揃った47チームはほぼ神戸フレーバーをまとっていました。神戸をゲートウェイにしてグローバル市場を視野に入れるという本プログラムに、多くの前途有望なスタートアップが呼応してくれたことに感謝しております。

神戸を起業家の街にするためには?

「FITTY(フィッティー)」は、今まで店頭で行われていた「試着」をシステム化して、WEB上での簡単で正確な下着のオンラインフィッティングの実現を目指すユニークな取り組み。

「FITTY(フィッティー)」は、今まで店頭で行われていた「試着」をシステム化して、WEB上での簡単で正確な下着のオンラインフィッティングの実現を目指すユニークな取り組み。

 本プログラムのような施策を継続的に実施すると同時に、起業に対する社会的な印象を変えていく必要があります。神戸市では学校のキャリア教育に起業家教育を取り入れるという試みを進めています。今年度はモデル校として、市立中学校と高等専門学校、国立大学の3校にて実施を検討しています。
 準備段階ですが、特に興味深いのは中学校です。ワークショップ形式で世の中にないプロダクトをチームで作り出すという、起業の本質的な部分を体験するプログラムです。テーマは中学生が興味を持ちそうなゲーム分野で、例えばキャラクターを自身でデザインしてもらいます。50分授業のあと、宿題でラフスケッチを作成し、それをプロがゲームの中で実用に耐えられるように修正し、実際にゲーム上での動きを目にしてもらうというものです。ゲームを作るという起業の断片を学ぶことで、起業への先入観を変えるということが中学生の段階からできるかもしれません。様々な企業家教育を通して、学生のみならず、その保護者を巻き込み、やがて神戸中に起業に対するポジティブな印象が広がることを目指します。
 神戸市はスタートアップ支援を一過性では考えていません。神戸が起業家の街と認識されるようになるまでには、10年、20年と長い時間がかかることになるでしょう。神戸をゲートウェイとして多くの起業家が出帆していく、その触媒となるべくスタートアップ支援施策とキャリア教育を今後もイノベーションしていきます。


KOBE Global Startup Gateway

神戸経済の持続的成長を目指し、社会にイノベーションを起こすスタートアップの集積・成長を支援するプログラムの一環で、アクセラレーションプログラムに参加する5チームの起業家を選出するスタートアップコンテストを実施。コンテストにより選ばれた5チームの起業家は、KOBE STARTUP OFFICEを拠点としたサポートを受けることができる。

文|江崎充哉(編集部)

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