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【琴線に触れるお手土産】 大阪|八百源来弘堂 肉桂餅(にっきもち)

大切な人への心付けですから、本当に美味しいものを贈りたい

【琴線に触れるお手土産】 大阪|八百源来弘堂 肉桂餅(にっきもち)

シナモンが香り立つ、やわらかな求肥餅
堺の歴史を伝え続ける銘菓

およそ400年前、堺にもたらされたシナモンに由来する伝統菓子。渋い佇まいにわびさびの風情さえ感じる。抹茶や煎茶などの緑茶はもちろんのこと、珈琲や紅茶にもよく合う

およそ400年前、堺にもたらされたシナモンに由来する伝統菓子。渋い佇まいにわびさびの風情さえ感じる。抹茶や煎茶などの緑茶はもちろんのこと、珈琲や紅茶にもよく合う

 大阪・堺は茶聖、千利休が生まれ育ち、わび茶を大成させた町として知られている。八百源来弘堂は、千利休生存の頃から堺に店を構える和菓子処の老舗。200年余りの歴史を持ち、伝統の味を今に伝える貴重な一軒。茶室を模したような店に漂う凛とした雰囲気から歴史の重みを感じる。
 肉桂餅は店の看板商品であり、堺を代表する銘菓でもある。シナモンを練り混ぜた求肥で小豆のこし餡を包んで作る菓子にひいき客が多く、千利休ゆかりの地を語る茶席菓子として、各千家の茶事に使われることもある。
 南蛮貿易が盛んに行われた安土桃山時代、貿易港として栄える堺へ新奇の輸入品がもたらされるようになった。その中でシナモンは、身体を温め、抗菌作用もあることから漢方薬として珍重されていた。しかし、香りはよくとも、独特の辛味、苦味は口に受け付けにくいもの。それを食べやすいようにと、店の祖先が一考し、餅に混ぜたことが肉桂餅の始まりと伝えられている。
 戦乱の中で創製者の足跡は消えてしまうが、江戸時代中期に菓子商を営み始めた初代によって、祖先の遺徳を偲び作られたのが現在の肉桂餅。その製法は6代にわたり守り続けられてきた。
 包みを開けるとシナモンの甘い香りが鼻をくすぐり思わず頬が緩む。一口味わうとあまりにも柔らかな求肥と、とろけるようなこし餡の食感に驚きを隠せない。
 皮と餡は境目がわからないくらい馴染み、口どけよく、甘味の中にかすかな辛味のあるシナモンの風味と、こくのある餡の風味は互いに主張しつつもいずれの旨みも引き立て合い、見事に調和している。
 独特の味わいはふわりと口に広がり静かに引いていく。その余韻も上品で爽やか。一時の休息に心地よい満足感とやすらぎをもたらしてくれる。
ジャンル:和菓子
季節:通年
入手困難度:★★☆☆☆
最も渡したい相手:茶道を嗜む方や日本茶を好む方に
最もお勧めしたい用途:お呼ばれした時の手土産として。茶会の御水屋見舞いにもよさそう
押さえておきたい条件:1個200円。個包装の箱入りがあり、オンラインショップから購入できる(5個入1,150円、10個入2,300円、15個入3,400円)。消費期限は8日


SHOP DATA

<お問い合わせ>
八百源来弘堂(やおげんらいこうどう)
大阪府堺市堺区車之町東2丁1-11
☎072-232-3835(同FAX)
《営》9:00~17:00
《休》日曜
yaogen.shop-pro.jp

文│竹井雅美(編集部) 写真|宮田政也(STUDIO CAPSULE)

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