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~琴線に触れるお手土産~ 京都 長久堂「花面(はなおもて)」

~琴線に触れるお手土産~ 京都 長久堂「花面(はなおもて)」

口に入れるのがためらわれるほど 美しく精巧な干菓子

 能や狂言で使われる面(おもて)を模した干菓子。あまりの精巧な作りにしばし見とれてしまう。 
 和三盆を少量の水で練り固めてから木型に詰め、乾燥させて仕上げられる菓子は、江戸時代後期の天保2年から続く、京菓子の老舗によって作られている。
「この菓子を作り始めた経緯は、記したものなど残っているものがないため、はっきりとしたことはわかりません。能や狂言を好んでいた先々代が当主の頃に創製され、木型は実際にお面を作っている、能面師に監修していただきながら仕上げられたと聞いております」
 小さな和菓子に面の描写をするにあたり、型からの抜きやすさ、素材の詰めやすさなど、制作工程を考慮しながら省略しつつも、幽玄の美しさを秘める独特の雰囲気を残すことが難しく、試行錯誤を繰り返したと伝えられている。
 種類は5つ。200種類にも及ぶと言われる面から、吟味を重ねて選んだのは、乙羽御前(おとわごぜん)、翁、小面(こおもて)、福の神、嘯吹(うそぶき)。喜怒哀楽を表現する面の中でも、喜びや楽しみを表すものとされている。阿波の和三盆で作られ、抹茶、空豆、玄米など混ぜ込む材料を面ごとに変え、違った味を楽しめる。
 ひと口で食べるには少々大きく、さりとて割るのも気が引けるのだが、思い切って半分に。口に入れると……空豆、玄米など、それぞれの風味がしっかりと味わえ、後味の良いあっさりした甘さで口溶けもよい。少し渋めの緑茶や紅茶にも合いそうだ。
 伝統芸能を表現した珠玉の名品。精巧でありながら、鋭さがなく、福を招いてくれそうな表情に心がほっこりしてくる。


SHOP DATA

長久堂
京都府京都市北区上賀茂畔勝町97-3
☎ 075-712-4405
FAX 075-712-3585
(営業時間) 9:00~18:00
(定休日)木曜日

翁(大豆)、乙羽御前(空豆)、小面(和三盆)、福の神(抹茶)、嘯吹(玄米)。見た目の美しさだけでなく、味も十分堪能できる。

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