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シネマノキオク『ネバーエンディング・ストーリー』

一冊の本から冒険は始まる——それは
「はてしない物語」

 毛布をかぶりながら暗い部屋で観るべき映画を紹介しよう。世界的に大ヒットした『ネバーエンディング・ストーリー』(1985年日本公開)だ。世界的ベストセラーの児童書『はてしない物語』(ミヒャエル・エンデ著)を原作とし、さらに本作の世界観とマッチした主題歌『The Neverending Story』も人気ロックバンドの元ボーカル、リマールが歌い、大きな話題を呼んだ。「映画ってすごく面白いものなんだ」と強く感じさせる作品だ。

 原作者、多くの原作ファンが声高に訴えるとおり、原作とは設定やオチが異なる。そこを気にしてしまうと興ざめではあるが、本作を独自のものとして観れば、1980年代のSFファンタジーにしてはよくできており、単なる物語ではなく、主人公のバスチアンと共に観客が本の世界に参加したくなるワクワク感を演出できているのではないだろうか。

 見どころの一つは、さまざまなクリーチャーの登場だ。とんがり鼻の夜魔、赤い服のティーニー・ウィーニー、岩を喰う巨人、犬の顔をした白いドラゴンのファルコン――誰もが一度はファルコンの顔まねをしたことがあるだろう。その他にもカタツムリだったり亀だったりと、観る者を飽きさせない数多くのキャラクター投入もヒットした理由だろう。リアルな造りの彼らを、きっと大人になった今見直しても楽しめるはずだ。
 そして、もう一つの見どころは、このように壮大な作品でありながら、主要登場人物が子どもというところだ。バスチアンはともかく、ノア・ハサウェイ演じる美しき勇者アトレーユには「こんな美しい子どもにこんな過酷な使命を与えるとは!」といきり立った女性も多かったに違いない。

 しかし、あまりに本の中の「物語」が面白いため、主人公のバスチアンの場面になると早送りしたくなることも……。
 自分がバスチアンになりきって、毛布をかぶりながら温かいマグを包みながら観ていると不思議と気分が盛り上がってしまう――そんな名作をぜひもう一度、あるいはお子様と共にぜひ観てみてほしい。

ストーリー

いじめっ子に追いかけられて古本屋へ逃げこんだバスチアン。そこで「はてしない物語」という一冊の本を見つけた彼は屋根裏の物置に隠れ、夢中になって読み始めた。おとぎの国ファンタージェン、そこは何者かに襲われて山も川も人も動物も、すべてが跡形なく消え去ろうとしていた。しかも象牙の塔に住む女王は原因不明の病に冒されていた。病を治せる者を探すべく愛馬を駆る少年アトレーユ。彼が捜し当てた救いの主とは…!? ミヒャエル・エンデの世界的ベストセラー「はてしない物語」をイマジネーション豊かに映像化したファンタジック・SFXアドベンチャー。

キャスト

ノア・ハサウェイ/バレット・オリヴァー/タミー・ストロナッハ/モーゼス・ガン/パトリシア・ヘイズ/シドニー・ブロムリー/ジェラルド・マクレイニー/ディープ・ロイ/トーマス・ヒル/タイロ・プリュックナー

スタッフ

監督:ウォルフガング・ペーターゼン/脚本:ウォルフガング・ペーターゼン、ヘルマン・ヴァイゲル/製作総指揮:マーク・デーモン、ジョン・ハイド/製作:ベルント・アイヒンガー、ディーター・ガイスラー/デザインワークス:ウル デ・リコ/原作:ミヒャエル・エンデ

ここがポイント!
ジャンル
SF/アドベンチャー/ファンタジー
オススメ度
★★★★☆
対象
物語の中に逃避したい人
誰と観たい?
一人
観ながら食べたいもの
大きめのマグカップに苦めのホットコーヒー
これがあればもっと楽しめる!
ネバー・エンディング・ストーリー サントラ [CD]
映画同様、主題歌も大ヒットを記録した「ネバーエンディング・ストーリー」。ジョルジオ・モロダーとクラウス・ドルディンガーの2人がファンタジックなサウンドの世界へと誘ってくれる。
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  • EMIミュージック・ジャパン
  • 1995/05
はてしない物語 [単行本]
大ヒット映画「ネバーエンディング・ストーリー」の原作、世界的ベストセラーの児童書。映画版では知り得なかった真のエンディングをどうぞ。
はてしない物語 [単行本]

  • ミヒャエル・エンデ (著)
  • 岩波書店
  • 1982/06

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