時間を掛けて熟成させた「万葉」の「ミスジ」。
ひとたび口にすれば、
近江牛の奥深さを知ることであろう。
photo:間宮 博(ピー・アンド・ピー)
text:竹井雅美(編集部)

最高等級、長期熟成、鮮度にこだわる

 きめ細かな霜降りとなめらかな肉質、とろけ出すような甘み、脂の質も極めて上等、三大ブランド牛に数えられる近江牛を焼肉スタイルで堪能できる店「万葉」。最古の歌集をイメージさせる和モダンで優雅な空間。焼肉店では珍しい店内の雰囲気に期待が高まる。
 ガラスのショーケースに熟成近江牛がブロックごとに並べられている。鮮度を保ちながら旨みを引き出した長期熟成、肉の格付け最高等級A5ランクの近江牛。万葉の自信が伝わる。「酸化によって風味が劣ってしまった肉はお出しできません」と店長の金山正幸さん。鮮度にこだわる万葉は注文を受けてから肉を切る。空気に触れた表面は落とし、それぞれの部位を最も美味しく味わえる厚みにする。一人前は2切れ。それは、いろいろ味わえるようにと考えた万葉の気配りから生まれたスタイルだ。

一頭から僅かしか取れない贅沢な味

 熟成させた近江牛は鉄板にのせると僅か数秒で霜降りが溶けだし、肉汁が浮いてくる。赤味がほのかなピンク色になったら食べ頃。肉汁のベールに包まれた近江牛を好みのタレや塩を軽くつけ、口に運ぶ。幸せになれる瞬間だ。
 サンカクカルビやイチボなど珍しい部位が揃う中で、食通を唸らせる至極の部位といえばミスジ。腕肉の一部で一頭から僅か数百グラムしか取れない希少な部位だ。その霜降りの美しさ、舌の上でとろける柔らかさ、脂の甘みと肉の旨み、どれをとっても和牛の真骨頂。ミスジは両面を一度ずつ、軽めに炙り、レアでいただく。これこそ贅沢の極み。
 時間を掛けて熟成させた万葉のミスジ。ひとたび口にすれば、近江牛の奥深さを知ることであろう。

万葉
住所: 愛知県名古屋市中区錦3-19-26 アッツ錦ビル1F
TEL: フリーダイヤル0120-892-933(予約優先)
営業時間: 平日 17:00~23:00(L.O.22:30)
        金・土曜 17:00~24:00(L.O.23:30)
        日曜・祝日定休