三代の親子、「継続」の原点
フランス・ロアンヌ―パリから約400キロ離れた豊かな自然溢れる地方にトロワグロの本拠地がある。1930年、ジャン=バティスト・トロワグロは駅前のホテル・レストランを買い取った。そこで地方色豊かでシンプルな、しかも革新的な料理を出した。フランス料理の伝統である、ルーを主体とした重いソースは「素材の味を隠す」として嫌い、シンプルな芸術性を目指したのである。
ジャン=バティストの独創的な発想は広がる。ボジョレーの赤ワインの温度は室温が常識だった。しかし彼はカーヴから出したての少し低めの温度が美味しいと考え、氷水のバスケットに入れてそのままサーブした。またパンで拭って食べていたソースは、そのままでも味わえるようにとソーススプーンを考案。次々に新しい流れを生み出していった。
50年代、パリで修業を積んだ2人の息子、ジャンとピエールが店を発展させた。55年にミシュランの一ツ星、68年には三ツ星を獲得したのだ。その頃生まれた料理「サーモンオゼイユ」はオゼイユというありきたりなハーブを酸味として使い、低温・長時間調理し、クリームソースでいただく、というものだった。当時非常に斬新だったこの料理は長くトロワグロの看板メニューとなる。























