発売からおよそ1年。ロイヤルワラントブランドが放つスポーツラグジュアリーの魅力はまだまだ衰えることを知らない。新世代ジャガーが放つ魅力とは?
text:太田健司(編集部)

高い位置にあるテールがスタイルをセクシーに見せる。

一流の証「ロイヤルワラント」

「ロイヤルワラント」とは英国王室御用達の認定証。日本でいうところの宮内庁御用達にあたり(英国の方が幅が広い)で一流の証のわけだが、ジャガーは1968年の以来、今も変わらずその名誉を守り続けている。
 ちなみにロイヤルワラントは女王陛下エリザベス2世、エジンバラ公、チャールズ皇太子の3名の認定によって選ばれるもの。ジャガーは3つ中2つ(女王陛下エリザベス2世とチャールズ皇太子)のロイヤルアームス(王家の紋章)を掲げている。
 そのロイヤルワラントブランドが放った新世代ジャガーの第1弾が今回紹介する「XF」だ。

内外装ともに新しい新世代のジャガー

 XFはかつてのSタイプの後継車種にあたり、クーペのようなスポーティな佇まいにラグジュアリーサルーンの装備・居住性を併せ持ったミディアムスポーツサルーン。優雅かつ流麗なスタイリングだ。
 低く迫力のあるノーズからシャープに上昇するウェストラインに緩やかな曲線を描くルーフ。XFの全体像はクーペとサルーンの垣根を曖昧にしたまま存在する。また、ジャガー特有のエレガントな4灯丸目をモダナイズしたようなワイドなヘッドライト、編み込みデザインの優雅で力強いメッシュグリル、そしてメリハリの利いたセクシーなボディライン。ワイド&ローのスタイルを装飾するすべての要素が"美しく速いクルマ"というジャガーの哲学を表現する。
 一方、インテリアはというとエクステリア同様、ジャガーの新しいデザインの方向性を示している。アルミと木目のパネルがあしらわれたインパネ・コンソール周りと、レザーが配されたトリムは洗練された雰囲気。夜ともなれば鮮麗ないブルーのイルミネーションと相まってジャガー特有の品の良さとXFが放つスポーティさをさらに浮き立たせている。

運転に必要なボタンはセンターコンソール&ハンドル部分に集約。機能性が増すとともに、デザインもすっきりさせ ている。

ドライバーにとって新感覚にダイヤル式のジャガードライブセレクター。左上のエンジンスタートボタンを押すと、ダ イヤル部分がコンソール内から上昇してくる。回す、押すという動作で、ギア操作からドライブ/スポーツ両モード の選択までできる。

運転者の完成を震わせる新しい仕掛け

 一度は操作してみたいと思わせるのはスタートアップシークエンスと呼ばれる演出だ。エンジンスタートのボタンを押す前は、一見するとシフトレバーもなくエアコンの吹き出し口も閉じている状態。しかし、ボタンを押すことで、センターコンソールからダイヤル式のシフトノブが上昇し、エアコンの吹き出し口も自動的に開く仕組みとなっている
 そして最大の驚きは何といっても「ジャガードライブセレクター」と呼ばれるダイヤル式のシステムだ。これによりギアの変更は指先でスイッチを回すだけで選択可能。正確で直感的な操作性を実現するとともに、このシステム採用によってさらに空間が生まれる。デザインと機能性、そして使い勝手を研究したインターフェイスを搭載しているのだ。
 いずれもこれから始まる至福のドライブを予感させる、ドライバーのエモーショナルな部分に働きかける機能だ。

 現在は、同じく英国のランドローバーとともにインドの自動車メーカー「タタ・モーターズ」の傘下にいるジャガーだが、美とパフォーマンスにかける情熱は変わらず継承し続けている。"美しく速いクルマ"に新たなラインナップが加わった。

主要諸元表

全長×全幅×全高(mm) 4,970×1,875×1,460
車両重量(kg) 1,750
燃料消費率(km/l) 7.3(10/15モード)
エンジン/排気量 水冷V型6気筒DOHC/2,967cc
最高出力(ps/rpm) 243/6,800
最大トルク(N・m/rpm) 300/4,100
メーカー希望小売価格(万円) 650.0