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☆アニメのミカタ☆ 監督・水島精二 脚本・虚淵玄 『楽園追放』が見逃せない ワケとは?

Vol.6

☆アニメのミカタ☆ 監督・水島精二 脚本・虚淵玄 『楽園追放』が見逃せない ワケとは?

最も旬な監督・脚本家による初のオリジナル劇場版

 観る映画を選択する時に、動機となるものは何だろう? その日の気分によって選ぶこともあるが、好きな俳優、監督、脚本家など、「この人の作品ならば」とある信頼感を持って映画を観に行くこともあるはずだ。そこで今回は、アニメ・ファンから、絶大な支持を集めているメンバーが顔をそろえた映画『楽園追放 Expelled from Paradaise』をご紹介したい。
 本作の監督を務めるのは、『機動戦士ガンダム00』の水島精二監督。そして脚本は『魔法少女まどか☆マギカ』で一気に知名度を上げた虚淵玄氏(ニトロプラス)。これまでにもテレビアニメシリーズの劇場版を手がけたことはあるが、『楽園追放』は2人にとって初めてのオリジナル劇場版となるのだ。
 舞台となるのは、廃墟と化した地球を捨て、人類がデータとなって、電脳世界・ディーヴァで暮らすようになった時代。ディーヴァが、地上世界から謎のハッキングを受けるところから物語は始まり、ディーヴァの捜査官・アンジェラはその謎を解くために、地上世界へと舞い降りてゆく。
 ストーリーラインを見ただけでも、今までにない、新たな世界観を予感させるが、虚淵氏の脚本ともなれば、期待せずにはいられない。ここでは、「普段あまりアニメを見ない」という方のためにも、アニメ界において今、最も注目を集める脚本家ともいえる彼にスポットを当ててみたい。

虚淵氏が描いた人類の“楽園”とは?

  虚淵氏は、ゲームのシナリオからキャリアをスタートさせ、近年では前述の『まどか☆マギカ』や『PSYCHO-PASS』、今夏に放送された『アルドノア・ゼロ』など、想定外の展開で見る者を釘付けにしている作家だ。
 例えば『まどか☆マギカ』では、キャラに愛着の沸いてきた第3話という段階で、主要キャラの可愛らしい女の子をとんでもない目に遭わせてしまった。常に、「こりゃ、ただ事ではない何かがあるゾ」という刺激的な裏切りを用意してくれているのだ。ゲーム業界出身だけに、グッドエンドとバッドエンドは紙一重といったような、豊かなイマジネーションが感じられる。
 エンタメを楽しむ上で“刺激物”は大事な要素だが、虚淵氏の世界はそれだけに留まらず、主義・主張がぶつかり合うものが現れ、真の幸せとは何かを問うものも多い。そんな「自らの意志を持って生きる」というメッセージが感じられる点も、人々を惹きつけているはずだ。今回の『楽園追放』とのタイトルが表すものが何なのか。人類にとっての“楽園”とは? 大いに気になるところだ。
sub また、水島監督はフル3DCGという新たな映像表現にチャレンジ。初のオリジナル劇場版とあって、水島監督と虚淵氏が限られた時間の中にどれだけの技術と、イマジネーション、情熱を込めたのか。世界から熱視線を送られる日本のアニメ業界でも、トップクリエイターが集った本作に、ぜひ注目してみては。


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成田おり枝(なりた・おりえ)
千葉県市川市出身。大学卒業後、シネコン、ミニシアターでの劇場経験を経て、映画サイトの編集者へと転進。現在はフリーライターとして、映画・アニメを中心に、インタビューやコラムなど日々の取材に奔走中。

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