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栗山千明「変身することが好き」

栗山千明「変身することが好き」

 10代の頃はゴシック・ファッションにハマっていた。黒のコルセットに、網タイツ。ウィッグを好み、ファッションに合わせて「今日は赤毛のボブにしよう」などと楽しんでいた。そうした“変身グッズ”は原宿やニューヨークで買った。メイクさんに業務用のお店に連れて行ってもらったこともある。
 3月2日に発売される、椎名林檎作詞・作曲・プロデュースの両A面シングル『おいしい季節/決定的三分間』は、真逆テイスト、異なる世界観の2曲。『おいしい季節』はポップでキュートな楽曲を歌い上げるように。「1曲の中に、カッコイイ、かわいい、セクシー、いろんな表現があるので楽しかった」。『決定的三分間』は、エッジの効いたハードでスイングな楽曲を囁くように。「普段はあまり意識しない息を意識する、いい機会になりました。林檎さん自身にも囁くような曲がありますが、林檎さんはこういうふうに息をコントロールしているんだろうな、という発見もありました」。

 真逆に変身する栗山千明が聴けるだけでなく、真逆に変身する栗山千明も見られる。2つの曲それぞれの世界観が、ジャケット(曲順・ジャケット違いで2枚同時リリースされる)やミュージックビデオでも体現されているのだ。『おいしい季節』がメインのジャケットでは、「久しぶりにコルセットと網タイツを身につけました。嬉しかったですね」。『おいしい季節』のミュージックビデオは、バンドと一緒に、「部屋の中だけど木漏れ日を感じながら歌う」、自然な感じの仕上がり。対照的に『決定的三分間』の方は、彼の部屋に忍び込むというストーリーに沿って作り込んだ印象だ。
 3月16日にはファーストアルバム『CIRCUS』が発売される。総勢10組の個性溢れるロックアーティストが書き下ろした11曲を収録。昨年11月に発売された布袋寅泰プロデュースの『可能性ガール』、1月に発売された浅井健一プロデュースの『コールドフィンガーガール』も入っている。「豪華なアーティストの方々に携わっていただいたことで、いろいろな表現ができました。聴いてくださる皆さんにも満足していただけるアルバムになったと思います」。アルバムタイトルとなっている「サーカス」さながらに、バラエティに富んだロックアルバム。いろいろに変身する栗山千明が聴けそうだ。
 今でもウィッグが好きだ。「変身することが好きなんだと思う。芝居が楽しいと思えるのも、変身が好きだから」。
 やっぱり女優さんだ。


『おいしい季節/決定的三分間』
豪華アーティストによるプロデュースシングル3部作のトリは椎名林檎が作詞・作曲・プロデュースを務めた両A面シングル。歌手・栗山千明の真逆の側面をイメージ・表現して書き下ろされた、タイプの違う2曲が表裏一体となったポップアートミュージック。カップリングには懐かしのアニメ『キャッツ・アイ』の主題歌を最新のロックサウンドにアレンジして収録。3月2日発売 DFCL-1759/DFCL-1760 1,050円(税込)

文:渡辺麻実 撮影:川隅知明
スタイリスト:ume ヘアメイク:atsu.co

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