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竹内結子 「新しい私に出会う、夏。」

舞台『君となら』

竹内結子 「新しい私に出会う、夏。」

嘘つきは喜劇のはじまり!?

 1995年の初演以来、高い人気を得ている三谷幸喜作の傑作コメディ、舞台『君となら』。今回は初めて、三谷自身の演出で上演される。本作で竹内が演じるのは、家族を思うゆえに“愛のある嘘”をつき、周囲の人々を大混乱へと誘う主人公の小磯あゆみ。その嘘とは……。
「あゆみの気持ちも分からないわけではありません。だって普通、親には言いにくいものでしょう……フィアンセが自分の父親よりも遥かに年上だなんて(笑)。大切な人の気持ちを考えるからこそ嘘をついたり、秘密をもったりした経験は誰しもあるはず。愛情の中に複雑な要素が入り混じってくるのは、きっと大人になればこそなんでしょうね。そういう部分も含め、自分と重なるものを感じながら、劇場で大いに笑って楽しんでいただけると嬉しいです」
 女優生活18年目にしての初舞台には、どのような心持ちで挑むのだろう。
「今はまだ台本が手元にないのですが(※取材時)、ドキドキ・ワクワクと怖さが半々くらい。日によって、その割合が2対8や8対2になったりもします(笑)。実際に舞台の幕が開いてから先のこともそうですが、それ以前に舞台稽古も経験したことがないため、どんなことをするのだろうと想像ばかりが膨らみます。そんな中で不安になることも多いけれど、どこか割り切っている部分もあるんです。『0からのチャレンジだからいいや』って。それに、一つひとつの仕草や台詞に心を込めて演じていけば、お客さんに伝わるものはきっとあるはずですから。表現するうえでの心構えは、これまでやってきた映像作品と一緒だと思っています」

三谷ファミリーの日常

 映画やドラマでも三谷作品に出演している竹内は、現代の喜劇王の魅力を次のように捉える。
「良くも悪くも何を考えているのか全く分からない、それが三谷さんの魅力であるとともに怖いところでもあります(笑)。例えば、撮影中に三谷さんからアドリブを投げられることが多いのですが、それを本気で受け止めていると、後から『あ、あれは嘘だからね』と言われたりすることもあるんです。そんなふうに突然ポンと投げかけられた言葉に意味があるのかないのか、役者が考え込んでいる姿を面白がって観察されているような気もします。けれど、それもすべては作品を常にフレッシュな状態に保つため、何かしらの揺らし方を考えているからこその作戦だと私は思っています。そういう意味では、三谷さんご自身が1番面白い人なのかもしれません。今回はどんな方向からどんなアドリブ飛んでくるのか……公演期間中は一時たりとも気が抜けません!」

役作りとは何ぞや

 三谷作品との出会いは、女優業にも大きな影響を与えたと続ける。
「今回、初めて舞台出演が叶うことも三谷さんのおかげだと思っています。舞台をやってみたいという漠然とした思いが、いよいよ現実のものとなるわけですから。私は三谷さんから、役作りとは何かを教えていただきました。それは、役を体に落とし込むこと。その役が体に備わっていれば、その場のいかなる状況にも柔軟に対応することができるんです。なかなか難しいことではありますが、それが上手く演技で表現できたときには、快感に近い興奮をすら覚えますね。三谷さんの作品を通し、演技の奥深さと面白さを体感しています」
 本公演では、女優としての達成目標があるそうだ。
「以前、三谷さんから『台詞を相手にちゃんと届けましょうね』とアドバイスを受けたことがあります。それは、単に大きな声を出すことだけではないはず。その意味をきちんと理解し、クリアすることが本公演での大きな目標です」


『君となら』

<Story> 小磯家はいつものように朝を迎えていた。次女ふじみと長女あゆみは恋人のケニーについて話をしている。ケニーは実業家らしい。誰もがケニーをイケメンの青年実業家と連想していた。しかし、実は歩みの恋人、ケニーは70歳の、しかも父の国太郎よりも年上だった。この事実を家族にどのように打ち明けようかと、あゆみはふじみに相談をしていた矢先に、突然ケニーが小磯家にやってくる。父親はケニーをあゆみの恋人の父親が挨拶に来たのだと勘違い、母親これまた突然訪れたケニーの息子をあゆみのフィアンセと勘違い。嘘が嘘を呼び、誤解が誤解を呼んでいく。必死に取り繕う小磯家の人々、いったいこの顛末はいかに……。

作・演出:三谷幸喜

キャスト:竹内結子 草刈正雄 イモトアヤコ 長野里美 長谷川朝晴 小林勝也

■東京公演 公演日程=2014年8月9日(土)~9月15日(月祝)全43公演

会場=パルコ劇場(渋谷パルコパート1 9F)

料金=9,500円(税込)

お問い合わせ=パルコ劇場 03-3477-5858 http://www.parco-play.com

■大阪公演 公演日程=2014年9月17日(水)~23日(火祝)全9回公演

会場=シアター・ドラマシティ 料金=9,800円(予定/全席指定・税込)

お問い合わせ=キョードーインフォメーション http://www.parco-play.com

■名古屋公演 公演日程=2014年9月25日(木)~9月28日(日)全5回公演

会場=名鉄ホール 料金=10,000円(全席指定/税込)

お問い合わせ=メ~テレ・事業部 052-331-9966

インタビュー・文|松永理佐(編集部) 撮影|花村謙太朗 ヘアメイク|ケラミキ スタイリング|宇都宮いく子

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