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常盤貴子インタビュー「守るべきものができたとき、人は強くなれる」

常盤貴子インタビュー「守るべきものができたとき、人は強くなれる」

“ミラクル級のハッピー”に
包まれた撮影現場

 ドラマ「ゆりちかへ ママからの伝言」の撮影現場は、ベテラン若松節朗監督の人柄もあり、毎日みんなの笑顔が絶えなかったと振り返る。
「こんなにハッピーな撮影現場を、私はこれまで経験したことがありません。若松監督がすごいのは褒め上手なところ。役者だけでなく、例えば『今の照明はしびれるね』『こんなセットで撮影できるなんて幸せ』『今日の差し入れは気が利いてるね』という感じで、スタッフも含めみんなの良いところを見つけ出し、片っ端から褒めてくれるんです。そうするとだんだんみんなの笑顔が増えて、ハッピーが広がっていくのが手に取るように分かる。これは本当にミラクルです。そんな若松マジックを見習い、私もいま、褒め言葉キャンペーンを実施中。みなさんにもおすすめします」
 まわりにもっと笑顔を広げたいと話す常盤の、ハッピーの源とは何なのだろうか。

つらいときこそ笑ってみよう

「いつも笑って過ごせれば幸せだけど、ときには落ち込むときだってあります。そんなときには大好きな女性シンガー、ジャニス・ジョプリンの『落ち込んでいるとき、とりあえず笑ってみて』という言葉を自分に言い聞かせています。そうやって笑顔でいると、つらい状況を何とか乗り越えられそうな気がしてくるんです」
 本当につらいときに笑顔を見せることができる強さを、今回の役柄を通し改めて実感させられたと、続ける。
「私が演じた晃子は、周囲の反対をよそに自らの病をおして子供を産む決断をします。そして彼女は最期まで笑顔を絶やさず、まわりにハッピーを残してくれました。その強い生き方は、彼女の美学だと思います。きっと、誰かを守ろうとする思いこそが、人を強く輝かせるのではないでしょうか」
 さらに、今回演じた母親役では自らの新たな一面も発見したそうだ。
「娘役の女の子がかわいくてしかたなかったんです。お互いの相性が良かったのかもしれないけど『子守は私に任せて』というくらい、現場では私が一番彼女をあやせていたんじゃないかな。生まれてきた命に対する愛着が芽生えてきたことを実感できたのは、母親役を通しての新たな発見でした」

芯の強さは魅力的

 本作も然り、これまでも明るく活発で、男性を一歩リードするような役柄を演じることが多い印象の常盤だが、男性のどんなところに魅力を感じるのだろうか。
「意思の強い人、やりたいことがはっきりとしている人は素敵ですね。一緒にいても楽しいし、その人の話をもっと聞いてみたくなります。そういった意味では、今回夫婦役を演じた田辺誠一さんは一見ふんわりした優しい印象があるけど、実はすごく芯の強い、魅力的な人。それは田辺さんが演じた亮太にも通じる部分なので、この配役はぴったりだと思いました」
 音楽や芸術作品のほか、人とのコミュニケーションを通じて得たものを自らの中に吸収し、それを演じる上でのエネルギーに変えるという循環こそが大事だと、常盤は捉えているという。だからこそ自ずとモチベーションの高い、芯あるものに惹かれるのかもしれない。

2013年は本能を鍛えるべし

 趣味は車だという常盤。お気に入りの愛車を運転し、撮影現場に向かうことも多いそうだ。
「自分で運転して目的地に向かっていると思うだけで、意識も表情もシャキッとして気分が高揚してくるから不思議です。このドライブは、私のオン・オフを切り替える大事な時間になっています」と表情も和らぐ。
 そんな常盤に、2013年をハッピーに過ごす術を聞いたところ、意外にワイルドな答えが返ってきた。
「いろいろな面において、世の中はだんだん大変な状況になってきているように思います。だからこそ、世間体などを気にせずに『自分が右だと思ったら右に行く』というように、野生の勘を働かせ、本能をもっと磨くべきではないでしょうか」
 気になる自身の本能レベルについては、「私は昔から本能重視で行動しています。だからバッチリ(笑)。みんなももっと直感を大事にして生きれば、きっとハッピーな波に乗れるはず」と満面の笑みで答えてくれた。
 常盤に倣った本能トレーニングで、2013年は笑顔の多いハッピーな1年を過ごそうではないか。


メ~テレ50周年特別ドラマ「ゆりちかへ ママからの伝言」
<放送日>2013年1月26日(土)よる9時~ テレビ朝日系列24局ネット
<出演>常盤貴子 田辺誠一 十朱幸代
<原作>テレニン晃子「ゆりちかへ ママからの伝言」幻冬舎文庫刊)
田島安江「もう一冊のゆりちかへ テレニン晃子さんとの日々」(幻冬舎文庫)
<脚本>吉澤智子
<監督>若松節朗
<ストーリー>母の強さを知り、会いを受け取る物語。「私、お母さんになりたいの」――そんな思いを抱える主人公の晃子だったが、待望の妊娠と同時に奇しくも癌が発見される。夫や母、周囲の戸惑いをよそに、自らの強い意志のもと治療よりも子供を選ぶ決断をする。出産後、医師から余命半年であることを宣告された彼女は「いつか娘に伝えたいこと」を、未来に向けて綴り始める。「恋」「友達」「勉強」「お金」「おしゃれ」……。母が娘に残した愛のメッセージとは。故・テレニン晃子さんの同名手記に基づくヒューマンドラマ。

文:松永理佐(編集部) 写真:中島正之 スタイリスト:市井まゆ ヘアメイク:赤松絵利

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