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伊勢谷友介の人間学

映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』

伊勢谷友介の人間学

「四乃森蒼紫は彼が演じるらしい」―― キャスト発表で沸くネット上。1990年代に絶大な人気を誇ったコミック「るろうに剣心」。実写化第二弾となる映画『るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編』で激しいアクションに挑み、自らの新境地を開いた俳優 伊勢谷友介。俳優として、ビジネスマンとして、一人の人間として……「挫折禁止」の彼の聖域へと踏み込んだ。

「実は、映画『あしたのジョー』で力石徹を演じて以降、トレーニングはしていなかったんです。アクションをやるのはあれで終わりだろうなと思っていたので(笑)。だから今回、二刀流剣士の蒼紫を演じるにあたり、体を一から徹底的に鍛え直すところから役作りを始めました」
 ハイレベルのアクションシーンが見どころの本作だけに、撮影はかなりハードだったようで。
「ある戦いのシーンの撮影では、数日間で体重がマイナス5キロ!しっかり食べていても、体力の消耗がそれに追いつかず……自分でも驚きましたね。それほどまでに体を酷使し、追い詰めていくと、本当に戦いながら命を削っているような感覚に襲われるんです。これは、今まで味わったことのない刺激的な体験でした」
 本作のメガホンを取ったのは、社会派作品に定評のある大友啓史監督。伊勢谷とは、過去にNHKドラマ『白洲次郎』や大河ドラマ『龍馬伝』でタッグを組み、互いに信頼し合う間柄だ。
「監督が大友さんだと聞いて、即出演を決めました。大友監督が手掛ける作品には意味が生まれるからです。例えば本作でも、監督は単に明るく、楽しげにキャラクターを描き出すようなことはしていません。そうではなく、戦いに身を投じずにはいられない、時代錯誤の悲しき人間たちの感情をリアリティをもって表現することで、見る人に何かを感じてもらえるようなメッセージ性を作品に与えているように思います。そうしたデザイン性(表現力)を、一人のクリエーターとして、僕は尊敬しています」

はじめの一歩

 俳優業とともに大きな存在が、自身が代表を務める「株式会社リバースプロジェクト」での社会貢献ビジネス。彼を突き動かす思いとは。
「今の環境状態のまま行けば、これから先、人類が地球上で生き残っていくことは難しくなってきます。それ以前のなるべく早い段階で、人間が新たな進化の形を自分たちで見つけ、それを実行するというアクションを起こさない限り、来る食料危機や化石燃料のエネルギー変換問題などに対処することさえ難しいでしょう。目先の利益主義から脱却し、未来に目を向け行動することができる人間を増やしたいという強い気持ちが、2008年の『リバースプロジェクト』の立ち上げへと繋がりました。もちろん、僕らの一世代でできることばかりではありません。でも、諦めないでやる。誰かが始めなければ何も変わらない、その思いが活動を進めるうえでの原動力になっています」

Design of New Community

 リバースプロジェクトにおいて、人間が社会生活を営むために必要不可欠な衣・食・住の分野から、芸術・教育・支援まで、多岐にわたる活動を先導する彼が今、気になるテーマとは。
「ひとつあるのは、『コミュニティ・デザイン』です。先日、新しい形のコミュ二ティが続々と誕生している米・ポートランドへ行ってきました。そこで見習うべきだと思ったのは、コミュニティの運営スタイル。国や行政機関の取決めにただ従うばかりでなく、一般の人々が自らの意思で決定し、実行しているんです。確かに、自分たちで作り上げた組織であれば、それを生かすための責任感や未来を見通す視点も生まれるだろうし、住民同士が互いを見つめ合う関係性も築けるはず。こうした自発的なコミュニティ作りが、ひいては人類全体の成長にも繋がるように感じました」
 今後は日本でも、新しい形のコミュニティを浸透させていきたいと願う彼は、現在、栃木県・那須塩原市で人も自然もみんなが関わる循環型コミュニティの形成に取り組んでいる。
「このプロジェクトでは、社会におけるコミュニティ・デザインをハードの部分も含めて請け負っていきます。その際にも、僕らが『こうするべきだ』ということを押し付けるのではなく、そこに暮らす人々が『どうしたいのか』という意見を引き出し、最大限に尊重することが重要なんです。未来を見据えたコミュニティ作りは日本でもきっと適うと、希望をもっています」


~日本映画史上最大スケールで描くアクション感動大作、2部作連続公開でついに完結~

『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』

©和月伸宏/集英社 ©2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

©和月伸宏/集英社 ©2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

動乱の幕末で「最強」の伝説を残した男、緋村剣心。かつては〝人斬り抜刀斎〟と恐れられていたが、新時代を迎えて仲間たちと穏やかな日々を送っていた。そんな時、新政府から、剣心の後継者として〝影の人斬り役〟を務めた志々緒真実を討つように頼まれる。新政府に裏切られ焼き殺されたはずが、奇跡的に甦った志々緒は、日本征服を狙っていた。剣心は必死で止める薫に「今までありがとう」と別れを告げ、京都へ向かう。<不殺の誓い>を破ることなく、日本を守ることができるのか――。

出演:佐藤 健 武井咲 伊勢谷友介/青木崇高 蒼井 優/神木隆之介 土屋太凰 田中泯 宮沢和史 小澤征悦/江口洋介・藤原竜也

監督:大友啓史

配給:ワーナー・ブラザース映画

8月1日(金)、9月13日(土)2部作連続全国ロードショー

www.rurouni-kenshin.jp

 

インタビュー・文|松永理佐(編集部) 撮影|細谷 聡 ヘアメイク|SinYa スタイリング|葛西信博

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