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FROM LONDON 英国人が見つめた世紀のロイヤルウエディング

FROM LONDON 英国人が見つめた世紀のロイヤルウエディング

結婚式の後にパーティーが行われたバッキンガム宮殿

結婚式の後にパーティーが行われたバッキンガム宮殿

無関心から興奮へ

 正直、結婚式がこれほど大ごとになったことに驚いている。結婚式前に多くの人が歓喜したが、それは単に休みが1日増えるからというものだった。キャメロン首相がロイヤルウエディングを祝日にすると発表したとき、多くの人は航空券の値段が上がる前に海外での休暇を予約しに走った。イースター休暇を動かしたことから、2週の間に休日が固まった上に、もう1日増えるということは、まさにゴールデンウイークのようなもの。海外に出る絶好の機会なのだ。国内に残った人々は、海外に出る余裕のない人か、休みの取れない人だ。ロイヤルウエディングを見るためだけに残った人はまれである。熱狂することに恥ずかしくなるのは、もはやイギリスの伝統だ。しかし、その日が近づくにつれ、そして天気が晴れ続けるにつけ(普通4月はよく雨が降る)、無関心は興奮へと変わっていった。私がこの記事を書き始めた時、結婚式に対するあまりの熱狂感のなさに打ちのめされそうだった。しかし1週間たち、実際は違うということが分かった。多くの人は単に無関心だったのだ。しかし一旦周囲がお祝いムードになると、一気に興奮し始めた。彼らは決して、結婚式や王室に反対なわけではないのだ。

 事実、それは単なる国家イベントではなかった。それは国際的イベントだった。私は何年もメディアで仕事をしているが、ここまで世界中の注目が集まったイベントを見たことがない。

ウィリアムとケイトが大学1年の時に過ごした大学寮

ウィリアムとケイトが大学1年の時に過ごした大学寮

湧き上がる歓声
世界に祝福された2人の若者

 当日、7時ちょっと過ぎにパレードの通り道であるモールに到着した。朝早かったにも関わらず、道の両脇には6列ほど人の列ができていた。ウエストミンスター・アビーの外にはさらに多くの人がいたが。ハイドパークとトラファルガー広場に巨大スクリーンが設置され、ともに大勢の人を呼び込んでいた。
 我々は場所を確保し、車が通るのを待った。ウィリアム王子、ケイト・ミドルトン、女王……群衆は皆、彼らに向け手を振っていた。車が道を通るたび歓声が上がった。群衆は男性より女性の方が多く、お年寄りが少ないように思えた。そして多くの外国人、旅行者、イギリス就業者、日本からの訪問者もわずかながらいた。イギリス文化に融合しないと度々批判されているインド・中東からの移民も。アビーの外にもその様子が流れた式はキリスト教式だった。それでも彼らは幸せな若者2人を祝福した。ばかばかしく、形式ばって、贅沢すぎる儀式かもしれない。しかし、晴天の中、喜びのもとに集った人々に囲まれれば、感動せずにはいられない。どれほど多くの人々が世界中からその結婚式を見たかということから判断して、すべての人が共感してくれていたのだと思う。


Simeon Paterson文:Simeon Paterson

ロンドンを拠点に活躍するフリーTVジャーナリスト。イギリス内外のテレビ局とのさまざまなプロジェクトに関わる。東日本大震災では現地に赴きスカイニュースのスタッフとしてリポート。いつの日か復興した日本を再度訪れたいと願っている

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