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魅惑の大国 インドネシア ~尊重し合う神々 ジャカルタ、ジョグジャカルタを旅する

魅惑の大国 インドネシア ~尊重し合う神々 ジャカルタ、ジョグジャカルタを旅する

尊重し合う神々
~ジャカルタ、ジョグジャカルタを旅する~
Jakarta

インドネシアでは身分証明書に宗教を記す必要があり、イスラム教、ヒンズー教、カトリック、プロテスタント、仏教、儒教から選択する。
しかし、実際には土着信仰が多々あり便宜的に宗教を選んでいる場合も多いため、他のイスラム教国ではあり得ない現象も目にすることがある。急成長を遂げるインドネシアの象徴、首都ジャカルタと、日本でいえば京都にあたる旧首都で遺跡の街ジョグジャカルタを旅した。

早朝から活動する街
イスティクラル・モスク

イスティクラル・モスク

 ジャカルタの朝は早い。人口の約90%がイスラム教徒の街では、礼拝の時間を告げるアザーンが夜明け前から鳴り響く。1日に5回ある礼拝時間のうち1回目は朝4時ごろ。歌のように聞こえるアザーンが目覚まし代わりだ。二度寝する人もいるだろうが、たいていの人はそこから活動を始めるのだという。
 近年ジャカルタの風物詩となっている交通渋滞。きれいに磨かれよく整備された車が行き交う。すれ違う車のほとんどが日本車だ。朝7時から10時までと、夕方4時から夜7時までの間は、渋滞緩和のため「スリーインワン」といって1台あたり3人以上乗車していないと罰則を受ける制度がある。適用されるのは特に交通量の多いビジネス街周辺だけだが、そのエリアに入る直前には、指で乗車可能人数を示し、人数が3名に満たない車に同乗することをビジネスとする人々もいる。
「スリーインワン」が解除され、オフィスアワーが始まっている10時以降に交通渋滞が起こるのも不思議な話だが、通常15分で着くところが1時間以上かかる場合もあるという。市内の移動手段は乗用車、タクシー、バスなど車のみ。地下鉄や電車はないので、旅のプランを考えるとき、渋滞は懸案しなければならない点だ。近年、専用車線を走るバスウェイが整備され観光客でも安全に利用できるのはうれしい。

向かい合うアジア最大のモスクと大聖堂
左:カテドラル/右:独立記念塔モナス

左:カテドラル/右:独立記念塔モナス

 市の中心にある記念独立塔。高さ137m、モナスと呼ばれる塔は外国人観光客だけでなくインドネシア国内から訪れる人々で溢れかえり、展望台へ上るエレベーター前には長蛇の列ができる。頂上部に据えた燃え盛る火をかたどった純金は、ドイツやフランスから専門技師を呼び、数年に一度磨かれるといい、常に輝きを失わない。2012年初頭に塔全体の塗り替え作業が予定されているそうで、スケジュールを確認の上、訪れたほうが良いだろう。
 モナスからほど近いところにアジア最大のイスラム教礼拝堂イスティクラル・モスクがある。祈りを捧げる1階部分には立ち入れないが、バルコニーになっている上階へはイスラム教徒でなくとも立ち入ることができる。無料の英語ガイドもあり、撮影も自由だ。入場は基本的に無料だが、10,000ルピー程度の寄付を忘れないようにしたい。
 モスクにはイスラムの小学校が隣接しており、賑やかな歓声が時折聞こえる。礼拝の神聖な空気と対比して躍動感が増し、この国のさらなる成長を予期させる。
 モスクの前には素晴らしい細工の尖塔をもつカトリック大聖堂がある。こちらも一般入場が許されている。カトリック教はイスラム教に次いで多くの信者がおり、大聖堂はその信仰の中心を担う。たった1本の道を挟んでモスクと大聖堂がそびえる。国教として認められている宗教が多いゆえの寛容さだろうか。

市内観光は渋滞回避と効率がポイント
左:お手頃だが高級感を楽しめるインドネシアレストラン「HarumManis」の名物料理“1メートルサテ”。数種類のサテがズラッと/右:ジャカルタ名物“パダン料理”。テーブルいっぱいに並べられた料理から、食べた分だけ料金を支払う。唐辛子を使った辛い料理が多い

左:お手頃だが高級感を楽しめるインドネシアレストラン「HarumManis」の名物料理“1メートルサテ”。数種類のサテがズラッと/右:ジャカルタ名物“パダン料理”。テーブルいっぱいに並べられた料理から、食べた分だけ料金を支払う。唐辛子を使った辛い料理が多い

 渋滞も多い上に、移動手段が車に限られるジャカルタでは効率が良い観光ルート作成が肝となる。現地の旅行会社は強い味方だ。出張のちょっとした空き時間に利用できる。日系の現地旅行社パンダトラベル松丸友昭支店長によると「出張で来られて、半日時間が空いたとか、週末に休みが取れたとかで市内を観光されたり、近郊へ日帰りや1泊で行かれたりする方が多い」。人気のコースは午前中にモナスや大統領官邸、木製船がいまだ活躍するスンダクラバ港を巡る市内観光コース。午後からモスク、大聖堂、オランダ統治時代の面影を色濃く残すファタヒラ広場などを巡るコースも人気を集めている。時間があれば2つのコースを合わせて1日観光コースにしてもいい。
 インドネシアは約500の民族で構成される多民族国家である。タマン・ミニ・インドネシア・インダーは、いくつかの民族の伝統家屋が忠実に再現され、内部に民族衣装などを展示、その生活様式を知ることができるテーマパークだ。現地駐在員が日本からの来訪者を連れていく場所としても人気だという。パンダトラベルでも市内観光に加えたコースを用意している。
 2日ほど休みが取れたらプチトリップに出かけてほしい。2つの世界遺産を巡るジョグジャカルタはわずか1時間のフライトで、日に数便がジャカルタとの間を往復している。ジャカルタ湾北のプロウスリヴはバリまで行く時間がなくとも仕事の疲れを取りリラックスできる穴場リゾートだ。

パンダトラベルパンダトラベル
空港への送迎や、チャーター+日本語ガイド、2名から催行のツアー、郊外ツアーの手配など、さまざまな要望にきめ細かく対応してくれる。
問い合わせ・予約
www.pandabus.com/jkt

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取材協力:Ministry of Tourism and Creative Economy, Republic of Indonesia、 ガルーダ・インドネシア航空
文:羽田祥子 川口奈津子(編集部)

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