ホーム / Column / 提言 / 『ガイアの夜明け』に見る サヴァイヴァルの秘訣
『ガイアの夜明け』に見る サヴァイヴァルの秘訣

『ガイアの夜明け』に見る サヴァイヴァルの秘訣

世の中は難しいということを教えてくれるのと同時に、攻めこそが生き残る道であることも教えてくれる『ガイアの夜明け』。ビジネスマン人生の参考にしたい。日経スペシャル『ガイアの夜明け』(毎週火曜夜10時/テレビ東京)テレビ愛知、テレビ大阪など全国のテレビ東京系列にて好評放送中。案内人:江口洋介

世の中は難しいということを教えてくれるのと同時に、攻めこそが生き残る道であることも教えてくれる『ガイアの夜明け』。ビジネスマン人生の参考にしたい。日経スペシャル『ガイアの夜明け』(毎週火曜夜10時/テレビ東京)テレビ愛知、テレビ大阪など全国のテレビ東京系列にて好評放送中。案内人:江口洋介

 年金生活というのは一般に暇で仕方がないように思われているらしい。現に筆者も上京して、昔の同僚や後輩、あるいは友人たちに会うと、「毎日暇でしょう。何をやって暮らしているのですか?」とよく聞かれる。
 現役時代から多趣味であったのだが、自然の中へ入ってくるとさらに趣味や楽しみが増えていく。また笑われるかもしれないが、テレビ番組を録画して見るのも大きな楽しみである。お笑い番組などは全く興味の外であるのだが、すでに卒業したビジネスの観点から見ると、一番面白いのはテレビ東京系の『ガイアの夜明け』である。

生き残るために重要なこと

 私の仕事はBusiness – to – business(B2B)すなわち企業間、もしくは企業内のシステム(特にネットワーク)関係であったのだが、最終消費者を相手とするBusiness – to – consumer(B2C)の経験は皆無である。サラリーマンを辞めた後、4年ほどコンサルタントとして働いて、そういうサイト作りなどの仕事に首を突っ込んではいるが、これは甚だ難しいものであった。
『ガイアの夜明け』で紹介されるものはほとんどがB2Cのビジネスである。今や全くの最終消費者としてスーパーで買い物をしていると、この番組で紹介される事例は非常に面白い。どの企業も生き残りに必死になっている。規制緩和で競合が熾烈になっている時に、従来通りのやり方で生き延びることはできない。昨日までの戦略が今日は時代遅れになる様子がよく分かる。
 重要なことの一つは「スピード」である。戦略を作ることのスピードはもちろん、それをインプリメントするスピードも重要なのである。もたもたして先送りをしているようでは生き残れない。
 また、斬新なアイデアも重要である。斬新なものに対してはトラディショナルなことを重んじるグループからは批判も出る。しかし、創造的な案を伴った批判なら考慮しなければならないが、「批判のための批判」を考慮することは時間の無駄である。
すなわち、「切り捨て」の精神も重要ということである。

“精神の若さ”で惑わず攻める

 この番組を見ていると、一番生き生きと活躍しているのは20代後半から30代であるというのがひしひしと伝わってくる。私のような年代になると「よくあんな若者にエンパワーするもんだ」と驚嘆するのだが、しかし、そういう成功事例が多いことをこの番組は教えてくれる。
 本田宗一郎氏は48歳で限界を悟り後進に道を譲った。だが普通のサラリーマンはそうはいかない。そして、ヒラメキは「忙しい時ほど出てくる」ものであって、ぼんやり考えている時には出てこない。
 30代の活躍というのは、40代以降に対する大きなチャレンジである。孔子は「40にして惑わず」と言ったが、うかうか惑っていたら、ビジネスマン人生の後半を棒に振る。
 とにかく保守的にならずに攻めの姿勢こそが重要であると教えてくれる番組である。じっくり考えて一つのアイデアを実行するよりも、同じ時間に10のアイデアを出して、3つ成功させるほうが賢い。イチローだって4割はなかなか打てないのだ。
難しい世の中であることをこの番組は教えてくれるのだが、攻めこそが生き残る道であることも教えてくれる。肉体年齢ではなく、精神の若さがサヴァイヴァルの秘訣なのである。


石原憲一(いしはら・けんいち)
1962年慶應大学卒業(英文学専攻)。日本Olivettiに入社し、ソフトウェア統括部長、子会社社長を経て、1982年GE(ゼネラルエレクトリッ ク)社にて商用ネットワーク部門を担当、電通国際情報サービス常務取締役を兼任。1999年に退職後もGEに嘱託として残り、同時に KDD、シェル・サービス、JetFormの顧問やコンサルタントとして2003年末まで勤め、現在は長野県の森の中で隠遁生活中

Scroll To Top