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【Digital Library】新年度だから読みたい コミュニケーションを学べる2冊

『ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』(漫画:吉本浩二、原作:宮﨑克/秋田書店)
『ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』

“漫画家は医者を創った。医者は漫画家を救った。” 漫画史にきらめく不朽の名作「ブラック・ジャック」!!  漫画の神様・手塚治虫先生の創作の現場を関係者の証言で再現するマンガ・ノンフィクション!!

 こんにちは。ソニーの本屋“Reader Store”の店長、加藤です。
 皆さんが今号をお手に取るのは、新年度に入ってからですね。生活や立場などが、がらりと変わった方も多いのではないのでしょうか。そんな変化が起こるタイミングでは、本が必要とされることがとても多くなります。それは静的な動作が心を落ち着けるからなのか、あるいは“本が発する情報”への信頼感からなのか? 理由は人それぞれだとは思いますが、たくさんの本がお店に並び、そしてたくさんの方が本を手にします。やっぱり本は人の生活と密接にリンクしている。あらためてそう感じます。

 さて今回は、新年度を迎えて新たな出会いの時期でもありますので「コミュニケーション」についてお話ししたいと思います。コミュニケーションの中でも「人を育てるコミュニケーション」に話題を絞って2冊の本を紹介します。
 1冊目は『ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』(漫画:吉本浩二、原作:宮﨑克/秋田書店)です。この漫画は「このマンガがすごい!2012 男部門1位」に選ばれましたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。まだ手に取っていない方はぜひともご一読ください。
 この漫画には、手塚治虫氏の仕事場の制作スタッフが手塚氏の才能、そして背中から伝わってくる情熱に強い憧れを抱き、さまざまな手塚作品を一緒に生み出していく中で、手塚氏に引っ張られるように才能を伸ばし、自分自身も大作家へと成長していく様子が描かれています。一方で、手塚氏と制作スタッフが直接会話をする場面というものは、ほとんど描かれていません。昨今、コミュニケーションについて語られるとき、話法などがメインになることがより多くなっていますが、“背中で語る”“背中が語る”ということもコミュニケーション手法の一つであることを強く感じさせられる作品です。手塚治虫氏の仕事への姿勢だけでなく、スタッフの成長という観点でも読んでいただけたら、より面白いと思います。

『部下を育てる「ものの言い方」』(著:井上健一郎/集英社)
無一文から億万長者となりアメリカンドリームをかなえたヨシダソース創業者ビジネス7つの法則

人を変える、組織を変える、リーダー必須の条件が「ものの言い方」。部下の能力を最大限に引き出す「上司の言い方」実例123を掲載!

 2冊目は『部下を育てる「ものの言い方」』(著:井上健一郎/集英社)です。作者の井上さんに直接インタビューする機会を頂き、“Reader Store”で特集記事を掲載しています。こちらも併せてご覧いただくと、より一層この本の魅力を感じていただけると思いますので、ぜひ。その記事でも触れていますが、インタビューでとても強く印象に残ったお話があり「当時の上司に言われたんです。『キミの話を聞くのが、ボクの仕事なんだ』と」というものです。コミュニケーションというと、話し方にスポットが当たることが多いですが、そのスタートは「まずは相手を知ること」「相手の心を開くこと」であるとすると、とても適格な指摘だと感じられます。
 また井上さんは「ベクトルが異なる部下の場合は、回り込んで向き合ってコミュニケーションをとることが必要」ともおっしゃっていました。人にはそれぞれ個性があり、相手によって当然アプローチが変わる、ということを前提にコミュニケーションを確立していく。そういった井上さんの姿勢に強く感銘を受けました。人に何かを伝えるためには「伝える相手のことを知ること」と「最適な伝え方」が大事である、という当たり前だけれども、だからこそ難しい「コミュニケーションの本質」を再確認させられる、そんな一冊です。
「人を育てる」「自分が成長する」、この2つのことは実は一体なのではないでしょうか。だからこそ人を育てることが大事であり、そして結果として自分自身も成長できる。そんなことを考えさせられる2冊を今回、ご紹介させていただきました。ぜひとも手に取ってみてください。

おすすめ作品
★鮫島の貌 新宿鮫短編集
大沢在昌(著)光文社
腐った警官、暗殺者、諜報機関の女。奴らと戦うのは孤高の刑事・鮫島。「新宿鮫」初短編集、単行本と同時電子化。
★ゲーミフィケーション―<ゲーム>が
ビジネスを変える
井上明人(著)NHK出版
なぜソーシャルゲームはCMで大量に宣伝するほどに莫大な利益を生んでいるのだろうか?これからのキーワードである「ゲーミフィケーション」を知るための一冊。
★太陽の黙示録(1)
かわぐちかいじ(著)小学館
日本を襲った未曾有の大地震は、国土を真っ二つに割り、誰も予想だにしなかった“未来”をもたらした…!!かわぐちかいじが描く、衝撃のノンストップ・クライシス!!

加藤 樹忠(かとう しげのり)加藤 樹忠(かとう しげのり)
2001年ソニーマーケティング株式会社入社。2010年から 電子書籍のビジネスを担当し、同年12月、ソニーの電子書籍リーダー“Reader”(リーダー)の日本発売に合わせ、電子書籍ストアReader™ Storeを立ち上げる。現在、店長として当サイトを運営する

電子書籍ストアReader™ Store
ebookstore.sony.jp

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