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【実践サバイバル投資術】〝起き上がり小法師〟の国に投資する

【実践サバイバル投資術】〝起き上がり小法師〟の国に投資する

失敗しても立ち上がりが早い〝起き上がり小法師〟

 サバイバル投資では、「どうやって7年から10年おきに発生する市場ショックを避けるか」という点が最も重要である。相場がクラッシュした時には、サラリーマンであればボーナスカット、給与減額やリストラといったことがありうる。経営者であれば会社の経営が苦しくなる場合が多い。そんな時に備えて投資していたはずなのに、大底で泣く泣く安値で売ることになっては投資の意味が無い。また、幸運にもクラッシュ時に投資を考えられる状況にあっても、高値掴みでポートフォリオが塩漬けでは投資資金が無く、リーマンショックで大儲けした大富豪バフェット氏の手法を真似てチャンスを掴むことができない。
 しかし、投資戦略に完全無欠は無い。“10月末に買って4月末に売る”半年投資術を実践し、投資モデルでタイミングを測り、バフェット指標で相場の過熱感を探っていても、いきなりガツーンと食らってしまう可能性はゼロではない。また、自身や家族の病気などで投資どころではなくなり、ふと気がつくと相場が崩壊した後だったということもありうる。そんな状況下でも、急にお金が必要という事態にならなければしばらく待てばよい。ただし、その際にも、“待てば戻る起き上がり小法師(おきあがりこぼし)ポジション”であることが最低条件となる。
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 図1はリーマンショック直前に各国の株式をジャンピングキャッチで購入した前提で、その後のパフォーマンスを各国の主要株価指数でみたものだ。日本株、中国株(香港上場の中国本土株)、ロシア株を持っていたら未だに元の価格に戻っていない状況である。一方、タイ株やドイツ株に投資していれば3年後には戻っていたし、米株なら5年、インド株なら6年で2007年末の高値を抜いている。つまり市場ショックの時にはどこに投資していても同時にドカンと下落するのだが、その後の戻りはまちまちなのだ。ということは次のショックで逃げ遅れてしまう可能性を考慮するなら、“起き上がり小法師のような投資対象に絞る”ことも有効な対策となりそうだ。


土居雅紹(どい まさつぐ)

eワラント証券株式会社COO。CFA協会認定証券アナリスト、証券アナリスト協会検定会員。1964年静岡県生。88年一橋大学卒業後、大和証券入社。証券アナリストとして活躍。93年米国ノースカロライナ大学経営学大学院にてMBA取得。大蔵省財政金融研究所などを経て、ゴールドマン・サックス証券へ。00年同社でeワラントを開発・導入。11年8月より現職。時代に合った投資方法を研究、その分析力には定評がある。

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