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【トレンド・プレス】定額制ライブ行き放題サービス「ソナーユー」始まる!!

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【トレンド・プレス】定額制ライブ行き放題サービス「ソナーユー」始まる!!

世の中の不況などとは関係なしに、歌い続ける若者たちがいる。
それはとても小さな世界かもしれないが、彼らの歌をきっかけに、
生きていく勇気をもらう人たちも、確かにいる。
「その感動を、少しでも多くの人に知ってもらいたくて」。
純真、ともいえる想いは実現し、今、革新的なサービスが始まった。

逆風のなか躍進する
ライブ・エンタテインメント市場

 2000年以降、インターネットの普及により、さまざまなものの楽しみ方が多様化した。代表的な一例に「音楽」がある。一昔前までは、音楽といえばCDが主流。全盛時の98年には、シングル・アルバム合わせ48本ものミリオンセラーを放つ金字塔を打ち立てたが、PCやスマートフォンが普及すると、iTunesなどのデジタル配信や無料ストリーミングなどが一般に広く受け入れられ、CDの売り上げは激減。業界に翳りが見え始めた。
trend (3) そんな中、逆風に逆らうように飛躍的な成長を続け、今や音楽産業の新たな顔役になりつつあるカテゴリがある。コンサートや野外フェスなどを中心とする「ライブ・エンタテインメント市場」だ。
 ACPC(一般社団法人コンサートプロモーターズ協会)の調査によると、国内で行われたコンサートの公演回数は、CD全盛時の90年代後半に比べ約3倍。売上高は実に約4倍で、98年の710億円に対し、2014年には2,740億円にまで達し、ついにCD類の売上を上回った。ACPC正会員社以外のプロモーターなどが行うフェスやライブはこれに含まれないため、実際にはより大きな市場規模だと予測できる。
 業界を牽引してきた、大手レコード各社のライブビジネスに対する動きも顕著だ。ソニー・ミュージックエンタテインメントは、2012年にライブ制作機能を持つ「Zeppライブエンタテインメント(現Zeppライブホールネットワーク)」を傘下に設立。ユニバーサルミュージック、EMIミュージックも自社主催のイベントを立ち上げるなど、本格的なライブ事業の強化を図っている。デジタルへの反動か、人々は今、生の演奏を求め、ライブ・エンタテインメント市場は更なる盛り上がりを見せている。

月額わずか1,600円で
全国の「U-LIVE」が行き放題

 そして今夏、音楽ファンに新たな楽しみ方が増えた。ライブハウスのチケット代とほぼ同額の月額わずか1,600円で、全国の指定ライブ「U-LIVE」が行き放題になる「定額制ライブ行き放題サービス『ソナーユー』」だ。提供するのは、サービス名と同じ社名を持つ、株式会社ソナーユー。
 同社は、「人の暮らしを豊かに」をテーマとする不動産系の上場企業、株式会社アクトコールにより設立された。年間4,000万人以上(ACPC調べ)といわれるライブ・エンタテイメント市場のユーザーを更に押し広げる目的だ。企画・開発責任者の高松友治氏は、力強く語る。
「ライブという非日常的体験を、誰もが日常的に、気軽に味わえる環境をつくろうと考えています。時代の動向を見ても、このサービスは将来性がある」
 ソナーユーは、全国のオーガナイザーと呼ばれるライブハウスのオーナーや店長、イベンターなどと提携。オーガナイザーが主催するライブに、ソナーユーの登録アーティスト(U-アーティスト)が一人でも出演すれば、そのライブは『U-LIVE』となり、行き放題の対象となる。また、U-アーティストが出演していなくてもオーガナイザーが指定すればU-LIVEにすることもでき、その逆も可能なため、ライブハウスやイベンターにとっては無料で格好の集客ツールを利用できることになる。
 斬新なサービス形態もそうだが、やはり注目すべきはリーズナブルな価格設定だろう。居酒屋やカラオケ一回分と変わらない月額は、今までライブハウスに行ったことのないサラリーマンやOLに、新たなアフターファイブの選択肢として取り入れてもらおうという狙いだ。PCからはもちろん、モバイルからも会員登録が可能で、クレジットカード決済や銀行引き落とし、携帯キャリア払いにも対応しており、手軽に登録できるのも魅力の一つ。
「ライブハウスの平均的なチケット代は1,500~2,000円程度。金額が同じなのに遊びのテーブルに乗っていないのは、単純に認知度、敷居の高さだけの問題と考えています。リサーチしてみると、ライブハウスは『怖い』とか『入りづらい』という意見が多かった。つまり、行ったことがないんですよ。まず敷居を低くして、来てもらうことが肝心。来てもらえさえすれば、本当はそうではないということがわかってもらえるはずですから」(高松氏)
 ソナーユーは6月より大阪を中心に関西でプレリリースされている(プレ期間中は月額1,800円)。行ったことのない人たちに試験的にライブハウスに行ってもらうと、「良かった」という好意的な反響が多く、手応えを感じているという。9月中には本サービスが開始される予定で、関西、関東から順にスタートする。年内には東海を含めた東名阪で月間100本のライブが行き放題となり、札幌、福岡、沖縄と順次サービス範囲の拡大を見込んでいる。

「原点回帰」でアーティストを育て
世界進出の基盤を創る

新サービスの仕掛け人。株式会社ソナーユー、サービス開発責任者の高松氏

新サービスの仕掛け人。株式会社ソナーユー、サービス開発責任者の高松氏

 ソナーユーは、今まで世間からも業界からも蔑ろにされがちだった、中堅アーティストの育成を最大の目的としている。
「実際にライブハウスに行くとわかるのですが、無名のアーティストでも素晴らしい歌を歌っている人は多い。彼らをしっかり育てることが、音楽業界の未来を変えていくことだと信じています」
 ソナーユーが登録アーティストにもたらすメリットは大きい。会員は毎月、お気に入りの「推しアーティスト」を選択し、その数に比例してアーティストにフィーが入る仕組みになっている。フィーは1会員につき300円から600円。単純計算だが、2,000会員集まると、毎月104万円がアーティストに入ることになる。CDが5,000枚売れれば上々と言われる時代。ましてや競合はプロではなく自分と同じ中堅アーティスト。もともとの自分のファンは20人でも、会員が1万人いれば、残り9,980人の「行き放題」という動線がある。そう考えると、案外に夢物語ではないようにも思える。
「このサービスは、革新的というよりは『原点回帰』なんです。もともとアーティストはパトロン(支援者)ありきだった。それがレコードやCDが売れるようになったから、産業として成り立っただけ。ビッグヒットが生まれない時代になって、今はアマチュアミュージシャンが夢を持てなくなっています。それならば、皆で支援しようと。きちんとした動線、見に来てもらえる『きっかけ』さえあれば、ミリオンセラーは無理でも、2,000人を味方にできる可能性はありますから」
「ソナーユー」は音楽市場を活性化させる手段の入り口でしかないと、高松氏は語る。
「音楽は世界共通。最終的には海外展開も視野に入れています。今まで中間層アーティストにマーケットは存在しなかった。それは海外も同じはず。海外のアーティストが日本ツアーをしようとか、日本のアーティストが海外ツアーをしようとか、そういった広がりが可能だと思っています。オーディエンスが増えれば、『私もやってみたい』という人が必ず出てきて、アーティストが増える。アーティストが増えれば、またオーディエンスが増える。その正の循環を生み出すのが目的です。まずは日本でしっかりとビジネスモデルを確立して、2020年までに、世界のライブキュレーションサイトとしての地位を確立したいですね」
 近い将来、誰もが気軽にライブハウスに足を運ぶ時代が来るのかもしれない。


株式会社ソナーユー

東京都新宿区四谷2-12-5 第6富澤ビル
sonar-u.com

文|志馬唯

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