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【ある女性経営者のグローバル視点】古今東西お風呂事情

【ある女性経営者のグローバル視点】古今東西お風呂事情

いやー、むし暑いですね。こんな日はゆっくりお風呂に浸かって、じんわり汗をかいて疲れを取ろう、なーんて思うのは、実は世界広しと言えども日本人だけかもしれないですね。いやいや、実は冬の寒い日であったとしても、お風呂に浸かれるのは実はものすごく贅沢なことなのかもしれない……。今回の原稿を書くにあたって各国のお風呂事情を調べ、改めてそう感じました。
出張や旅行でホテルに泊まるとなんだか肩が凝って疲れがたまるのですが、その理由の一つは、私の場合、お風呂なのではないかという気がしています。特に海外のお風呂には洗い場がないことが多く、寒い時期は、まずバスタブにお湯を張って温まり、いったんお湯を抜いてシャンプーをして体を洗い、その上でできればもう一回温まりたいところですが、またタブにお湯を張るのは憚られるなー、といつも悩みます。独身の頃はユニットバス付のワンルーム暮らしをしていてシャワーだけで済ませていたこともあったのですが、今は湯船に浸かるのが常になっており、体が贅沢になってしまったのかもしれません。

海外のお風呂事情

27989381_m これまで見てきた海外のお風呂は、家庭もホテルもお風呂はユニットバス、シャワーだけのもの、それから、バスタブとシャワーが別々になっているものというのが主流で、日本のように洗い場がついた湯船というのになかなかお目にかからない気がします。バスタブといっても日本のように座って入れる深いものは珍しく、横になって入るタイプがこれまた主流で、大きさもいろいろです。
海外の友人たちに「お風呂はいつ、どうやって入っているの?」という質問をおもむろに投かけてみたのですが、湯船には浸からないという答えばかりでした。アメリカ人の複数の友人は、基本的に湯船は女性のためにあるもので、男性は颯爽とシャワーで済ますのだ、と言っています。物心ついた時から湯船に浸かっていないという猛者もいました。さらに、アメリカ人曰く、フランス人は数日に一回しか髪も体も洗わないから、香水の文化が発達したのだ、と。その話をフランス人にすると、いや、アメリカ人は開拓の時代の名残でお風呂に入らなくても済む国民性なのだ、そのコンプレックスをフランス人に押し付けているのだ、と反論していました。韓国の友人は、湯船のないお宅が多い代わりに週末に銭湯(チムジルバン)へ出かけ、大風呂やサウナに入ったり、アカスリをしたりして、のんびりと時間を過ごすと言っていました。モンゴルに出張に行った人は、毎日お湯に浸かると皮膚の油脂が取れて乾燥し過ぎるので、シャワーにしておくように現地の人にアドバイスをもらったそうです。北欧では自宅にサウナがある家も多く、中南米でも蒸し風呂が中心だと聞きました。さらに、安全な水そのものが貴重である、飲み水すら満足に望めない国からしたら、日本のようにざぶんとお風呂に入る習慣は贅沢そのものでしょう。毎日、湯船に浸かる習慣の日本のお風呂事情の方が全世界的にみると稀有だというわけですね。

赤ちゃんの沐浴

22837030_m 赤ちゃんの場合は、さすがにシャワーだけというわけにいかないので、欧米のバスタブがない家庭では、固定式のシャワーヘッドにホースを付け(DIYショップでよく売っているようです)バケツで沐浴させたり、台所にあるキッチンシンクで体を洗うという話を聞きました。キッチンシンクの利用は、浅くて溺れる心配がない、と推奨もされているとか。中国では赤ちゃんはお尻をざっと洗う程度だったり、頻度に関しても英国では赤ちゃんの沐浴は3日に1回程度と聞きましたが、いずれにせよ、毎日石鹸を泡立てて洗いましょう、という日本の指導とは随分異なり、これにもまた驚きました。入浴習慣は既に赤ん坊のころから違うのですから、大人になったからといってそうそう変わるわけがないですよね。


竹内 明日香(たけうち・あすか)
日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)にて国際営業や審査等に従事後、2007年に独立し、海外向けに日系企業の情報提供を開始。2009年にアルバ・パートナーズを設立し、国内企業の海外事業支援と情報発信支援(プレゼンサポート等)を提供。東京大学法学部卒業。日本証券アナリスト協会検定会員。

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